−第三章− 絶景!レイク・ルイーズ・トレッキング


ホテルのテラスから眺めたカスケードMt。
頂上付近に雪が残る。。


22日、2時。。。列車の警笛でと時差の影響でとんでもない時間に目覚めました。。
このままじゃあ、、、トレッキングが大変だよなあ。。。なんて思いながら、寝ぼけ眼でテレビを見ます。。
当然英語。。。意味は解りづらいのですが、映像があるのでなんとなく把握できます。
ニュースを見ていると、スノーバーズが訓練中、エリー湖に墜落したとか。。「ベイルアウト」の言葉があったので、パイロットは無事だったようです。

列車がバンフに近づいてくるたびに、警笛がしきりになります。
後で知ったのですが、このあたりはエルクが多く、線路上に出てきていることが多いとか。。警告を発しながら走行しているそうです。
でも、夜中とはいえ、警笛は結構うるさいです。。。これには慣れないとねえ。。。

3時30分頃、空が明るくなりつつありました。
テラスに出てみると雲が若干あるモノの良いお天気です。
三脚を出してきて夜明け前の山を写真に写しました。
神様(妻)とコーヒーを飲みながら夜明けを待ちます。。
雪が山頂に若干残っているカスケードMt。。。岩がゴツゴツしていて非常に綺麗です。

9時。。。朝食を済ませフロントに降りていくと、五島さんがやって来ました。
「おはようございます!」
今日の予定はルイーズ湖とその周辺のトレッキング。。7時間ぐらいのトレッキングなのです。
睡眠不足の体にはちょっとハードかな?とも思いましたが、このトレッキングで疲れてぐっすり眠れば時差も取れるでしょう。(笑)

五島さんは昼食用におにぎりの入ったお弁当まで準備してくれてました。(感謝)

バンフの町を出て、車はいよいよカナディアンロッキーの谷間を国道一号線を走ります。。
はたしてどんな山が我々を待ち受けているのか??どんな動物に出会えるのか??
期待に胸は膨らみます。。。(巨乳爆)

カナディアンロッキーのいろんな歴史を聞きながら道路脇を眺めていると、フェンスの横にエルクのつがいを発見!!
お!!!!!!エルクだ!!カメラを構えようと思って手を伸ばしました。
すると、、、「これがエルクですね」と言いながら、スーッと車を通過させるのです。。
おいおい!!!写真ぐらい写させてくれよ!!エルクなんだよ!!車を停めてくれよ!!(怒)
「エルクは今後腐るほど見られますから、大丈夫ですよ」の返事。。。
えーーーー!!!本当なのかあ???と疑ってしまうのです。(笑)

国道に沿って流れているのはボウ川。。両サイドには岩がゴツゴツした山々が続きます。。
ここらあたりはちょうど氷河が流れて削った跡で、巨大なU字型の谷になっています。
そして緩やかに流れる川の水量は豊富で、しかも川の護岸工事など全くなく自然がそのままなのです。
林の中を縫うようにして流れるボウリバー。。。それだけでも絵になるのです。
「数日前に道路横でグリズリーの親子を見ました」とか「この場所にはグースのつがいがいるんですよ」とか聞かされると、見たくなる衝動に駆られるのは誰でも一緒。。
でも、彼らは野生の動物。。遭遇するのはちょっと難しい。。(笑)

しばらく走ると警備員の車にエルクが積まれていました。
道路に出てきたところを車に跳ねられたようです。
「このエルクは林の中に捨てられるだろう」、、、熊やコヨーテなどの野生動物の食料になるんです。。
車の荷台からはみ出た大きな角が印象的でした。

しばらく走ると右前方に巨大な岩山が見えてきました。。キャッスルMt。。。
観光ガイドブックに写真が出ていたのですぐにわかりましたが、巨大な岩山なのです。。
いや、、岩山という一つの山でなく連山と言った方が正しいかも。。しかもそれが巨大!!!
数台の車がビューポイントに駐車していました。。
「もっといい場所で写真を写しましょう」と言いながら、またしても通過。。。。(笑)
おいおい!!!本当に写真を写させてくれるのか!!!(爆)
怒りは爆発しそうになるのですが、ここは冷静に対処するのです。。
このキャッスルMt。。。先住民が旅の目印に利用していた山らしいんですが、見る角度によって全然形が変わるのです。
そのため、「見失いの山」と名付けられていたとか。。とても見失いそうにない山なんですけどねえ。。。半分疑っています。。(笑)
そして逆方向にパイロットMt。。これまた目印に利用されていた山とか。。
頂上付近に残っている雪が綺麗です。。

国道を横道にそれてボウ川にかかる鉄橋の側に車を駐車。。
「この橋の上にオスプレイの巣があって雛がいますよ」
オスプレイ、、、鷲の一種です。。鉄橋の一番上にある巣からピョコンと頭だけが見えてます。
この橋の脇から川面に降りるとキャッスルMtが見事な姿で佇んでいます。
「ここだと綺麗な写真が写せるでしょう」。。。なるほど、、素晴らしい景色なのです。
手前を緩やかに流れるボウ川。。緩やかとは言っても水量は多いです。。。
その側に立っている松の林。。その向こうにデーンと雄大に立っているキャッスルMt。。。そして白い雲が浮かんだ真っ青な空。。。
ファインダーを覗くとまるで絵はがきの世界。。。いや絵はがきの世界が現実じゃなくて今見ているこの風景が現実なんだ。。
カメラのファインダーから目を離して肉眼で目に焼き付けます。。
鳥の声と流れる水の音、そして風。。。雄大な岩山を眺めているとジーンと感動して涙が出そうになります。。
「あ!木の上に何かいる!!」
神様(妻)の声で我に返りましたが、川向かいの木の上に鳥が。。大きいです。。
どうやらオスプレイの親鳥のようです。。カメラに収めましたが、もっと大きな望遠レンズが欲しい!!!(涙)

 
こりゃ、厳しい!!もっとでかい望遠レンズがないとわからないねえ。

 
(左)ピークMtと我々が乗ったツアーバス。
(右)スヌーピー山。。寝ころんだスヌーピー、、、わかる??

11時30分、国道に別れを告げ、いよいよレイク・ルイーズに到着です。
レイク・ルイーズ。。。バンフ国立公園の一番の観光スポット。。
真っ正面のビクトリアMtのビクトリア氷河から流れ出た水はこのレイク・ルイーズに流れ込んでいます。。。
その水は石灰分やミネラルを豊富に含むので神秘的なブルーグリーンの色を見せてくれます。
そして湖畔に佇む立派なホテル。。。シャトー・レイク・ルイーズ。。高級ホテルであります。。
ここは観光客が非常に多い!!まだ午前中なのでそれほどでもありませんが、午後になると大変混雑しそう。


ご覧下さい!!レイクルイーズとその奥にあるビクトリア氷河。
右に見える丸っこい山に我々は登るのです。
下手くそな写真でも風景がカバーしてくれるなあ。。(冷汗)

さてここからはいよいよ今回の目的の一つであるカナディアンロッキーのトレッキング。。
ルートとしてはレイク・ルイーズを左に見ながら、右手にあるビッグビーハイブ(大きな蜂の巣)の展望台を目指すのです。
ちなみにレイク・ルイーズが標高1530メートル。。牧ノ戸峠と同じくらいです。。
余談ですが、バンフの標高は1380メートルぐらい。。瀬の本高原ぐらいでしょうか。
で、このビッグビーハイブの標高はどのくらいでしょう??
カナディアンロッキーの場合、山をよく見ると森林限界があります。。つまり森林が終わって岩肌が始まるところ。。ここが約2000メートル。。
ビッグビーハイブの山頂はこの森林限界をちょっと超えたあたりになりますから、2200メートルぐらいかな。。
私が今まで足で登った高さで言うと一番高いところを目指すことになります。

レイクルイーズホテルの裏は綺麗な公園になっていて花がたくさん咲いてます。
そこを歩いて湖畔の林へ向かって足を進めます。
周りの木にはクラークス・ナットクラッカーと呼ばれる鳥がたくさん飛び交っているのです。
人を恐れないのでちょっと驚き。。

林や森は日本と違って杉ではなく松が中心で植生分布が違うことを感じます。
しかもスーッと真っ直ぐに高く伸びた松は綺麗です。そして枝は短く綺麗な円錐形の松です。
細長くインディアンがティピを作るのに適しているはずです。
登山道は綺麗に整備されていて(舗装されているわけではありません)、ところどころに倒れかけた木などがあって自然のままです。
倒れた木は撤去するのではなく、そのままにして後生に石油資源となるようにしているとか。。
気の長い大陸的な考え方と思えますけど、作業の手抜きとも言えそうですけどね。(笑)

ズーッと登りなので途中休憩を交えながら登ります。
我々以外にも外国人観光客が多く登っており、時々すれ違う時に「HI!」とか「HALLO!」とか声をかけるあたりは日本の登山と全く同じ。
それにしても登っている人達の軽装なこと!!
我々はバックパッキングに登山靴なんですが、人によってはジャージに運動靴、手ぶらで登っている人も見ます。
「カナダ人は裕福ではないから」と五島さん。。(笑)
それも言えるだろうけど、アウトドアの遊びが普及しているので、このくらいのトレッキングなど軽装備で十分と考えているのかもしれない。
ま、真意は解りませんが。。(笑)

神様(妻)が苦しそう。。ちょっと遅れ気味になる。。時差による睡眠不足と少し花粉症が悪化している感じ。。
カナダでも花粉症は多く、ちょうど気候が日本の春と同じ感じなので花粉症が出ているのだろう。。
休憩を多めに取りながら登る。。

1時間ほどしてミラー湖に到着。。
この湖にはもう少し上のレイク・アグネスから滝のように水が流れ込んでいる。。ところが、ミラー湖からは川が流れ出ていないのです。
不思議な湖です。
ミラー湖の奥にはビッグビーハイブがデーーーーン!!っと立ちはだかっています。
なんとなく「未知との遭遇」に出て来た山にも似ている。。あの山の向こうに巨大なUFOの基地があったりして。。(笑)
「あそこの上に展望台があるんですよ」
急激な崖が見えています。。うーん、、、はたして登れるのだろうか??
ちょっと弱気になってしまう。。(冷汗)
湖畔に佇んで見上げている神様(妻)もちょっと不安そう。。。(笑)






さて再び登り始めます。。
30分ぐらい登ったところがレイク・アグネスの入り口。。ミラー湖に流れ込む滝の横にログハウスがあって休憩所になっています。
木で作ったテーブルと椅子があって、ここで昼食を取ることにしました。
レイク・アグネスの奥は雪が積もった山の斜面が広がっており、凄く雄大で綺麗です。

おにぎりを食べているとナットクラッカーやリスがやってきて、おこぼれを頂戴しようとするのです。
油断するとテーブルの上に登ってくる始末。。
リスなどは餌を貰い慣れているせいか二本足で立ち上がっておねだりをします。。これが可愛い。。(笑)
でも、「これじゃあ、野生とは言えないよねえ」なんて話しながら何もあげないのです。(笑)


  

私がSPのシングルストーブを出していると、隣にいた女性のグループが何か囁いていた。。
五島さん曰く、「ストーブを使うのはやめましょう。。。彼らは我々がクッキングをすると思っている。。熊が出るのに信じられないと話しています」。。
みそ汁ぐらい作りたかったが、インフォメーションセンターでも「火を使うのは望ましくない」と説明を受けていたので断念する。。
悔しいから湖畔の岩の上にストーブと鍋をセットして写真だけでも撮影。。
*tohruさん!!きっと綺麗な写真が撮れていると思うよ。。(笑)<その画像はおまけのページにアップしています>

「さて、ビッグビーハイブまで登りますか?どうしますか?」
ここまで来ているのだから登りたいのだが、神様(妻)の体調がちょっと気にかかる。。
最終決断を神様(妻)に委ねることにした。。
五島さんも神様(妻)の体調を気にしているようだ。。彼女が下りるというのならば仕方がないだろう。。
「行きます」
おお!!!意外な返事。。(驚愕)
これには五島さんもちょっと驚いたよう。。(笑)
「そうですか。。じゃあ出発しましょう」
五島さんも無理じゃないかと思っていたんじゃないかねえ。。口にはしなかったけど。。
まあ、無理だったら途中で引き返してもいいと思い行くことにした。

レイク・アグネスの水も綺麗です。
深さがあるせいか底は見えませんが、綺麗な湖なのです。
そして道の脇には小さな高山植物がたくさん咲いてます。

 

日本の登山道と違ってゴミ一つ、、、たばこの吸い殻でさえも全くゴミが落ちていないので綺麗です。
これは反省せねばなりませんなあ。。日本人。。

湖の奥、先程の休憩所の反対側まで来ると雪道です。

油断すると膝ぐらいまでズボリ!!左に転んだら湖に落ちそう。。(笑)
雪道歩きになれていない我が家は、微妙なバランスを取りながら歩かねばなりません。


雪解け水で喉を潤す。。。冷たくて美味しい!!

そしていよいよビッグビーハイブへの上り坂にかかります。
ここは急な坂になっているので右に左に蛇行しながら登っていきます。
神様(妻)も辛そう。。
休み休み、ドリンクを口に含みつつ登っていきます。

20分ぐらい登ったところで坂が楽になりました。
いよいよ展望台はすぐ近く。。頂上付近を端っこを目指して歩くだけになりました。
ドイツ人らしき4人家族とすれ違いました。
3歳ぐらいの坊やが登ってます。。。お父さんが励ましながら歩いています。








15時00分頃、ようやく展望台に着きました。。
もの凄いパノラマに感動!!!

右はバンフの方角で今朝方通ったキャッスルMtからずーっと山々が続いて左はジャスパーの方角。。
そして氷河が通ったという巨大なU字形の谷。。そのそこにレイクルイーズのホテルとレイクルイーズ。。
眼下には先程歩いたミラー湖。。地球が作った大自然が目の前に巨大なパノラマとして広がってるのです。
その角度は180度以上!!!
思わず三脚を据えてパノラマ写真に挑戦。。(笑)

「キャッスルMtは見失いの山」、、まさしくこの通りであって全然わからないのです。
その昔、工場の煙突が見る角度で何本にも見えるという話を聞いたことがありますが、それと同じく不思議な山です。。
この展望台でお煎餅を食べましたが、五島さんが非常に喜んでくれました。
そして油断するとやはりリスがやってきます。。もうすっかり人に慣れている。。(笑)
休憩もそこそこに私はカメラを持って眼下のレイク・ルイーズを撮影。。
湖の色が凄いのです。。ホテルの裏で見た時の色と全く違った濃い色なのです。
まるで誰かが絵の具をこぼしたように。。(笑)
展望台でお茶を飲んでいると、前方に大きな鳥が雄大に飛んでいる。。。しかもこちらへ向かって。。
よく見ると頭が白い。。。ボールドイーグル。。白頭鷲です。
大きい!!翼は2メートル以上あったんじゃないでしょうか。。慌ててカメラの準備をした時には飛び去っていました。。残念!

綺麗なで雄大な景色、いろんな動物たち、、本当に苦労してここまで登ってきた甲斐があった。。
これらはここまで苦労してきた人へのご褒美なのでしょうか。。痛切に感じました。


展望台から見下ろすレイクルイーズ。。絵の具を流し込んだような湖面。。
本当によいお天気に恵まれて良かった。。

30分ほど景色を満喫した後は下るだけ。。来る時が急だっただけに今度は楽だねえ。。。(笑)
18時30分、レイク・ルイーズホテルに到着。
いやあ、、実に楽しいトレッキングでした。。。五島さん、ありがとう。。


うーん、、絶景なんだけど、画像処理すると小さくなって迫力が出ない。。ちょっと残念。。

ホテルへの帰路は来る時とは別の旧道を走ります。
来る時と同じくエルクの姿を見ました。
角の大きな雄がいる時はどの車も駐車するので賑やかですが、雌の時は角がないのでほとんど無視されているようです。
ちょっと可愛そう。。(笑)

線路脇の電柱にボールドイーグルが巣を作っているそうなので見に行きました。
巣の上に雛が一羽。。ズーーッと眺めていると突然飛び立ち、川の上でトイレを済ませ巣に舞い戻りました。
綺麗好きなんですね。(笑)

 
(左)緩やかなボウ・リバーの横を走る鉄道。。その電柱に巣を作ったボールドイーグル。。雛が巣立つ日も近い。。
(右)道路脇に姿を現した雄のエルク。。白いお尻が印象的。。

19時30分。。ホテル着。
明日の出発時間を打ち合わせて五島さんと別れました。
今日のお仕事はラジオの中継が残っています。少し疲れていますが、寝るわけにはいかない。。(笑)
20時00分、スタジオから電話がかかってくる前に、一応こちらから福岡のスタジオへ電話を入れる。。
家村さんが出た。。「ああ!!こっちから電話しようと思っていたところでした。。。そちらはどうですか?」
簡単に打ち合わせをしたところで一旦電話を切り、20時30分まで電話を待つことにした。
20時20分過ぎ、ちょっと早めに電話がかかってくる。。
出番まで少し時間があるが、放送を電話で確認しながら待つ。。いつもそうだが、この時間が一番ドキドキする。。
無事に中継終了!!(笑)

さて夕食だ!!本日の夕食はご当地名産アルバータ牛を食しようと思います。
五島さんからも「ぜひアルバータ牛のステーキを食べてください」と助言を頂いているのです。
ところが教えて貰ったはずのステーキハウス@メリッサが見つからない。。(涙)
仕方がないのでステーキは後日にすることにして、メキシコ料理店@マグパイへ。。
ここでタコスと肉料理を頼もうとしたら、「Too enough!」と言われた。。
とりあえずタコスだけ注文すると、これが驚くような大きさ。。
20センチ以上の巻いたタコスが3本、それに豆料理と野菜類。。これを二皿頼んでいたから、どおりで多いはず。。(笑)
ビールはご当地のビール、、カナディアン。。
ウエイトレスのお姉ちゃんが時々、「おいしいですか?」と片言の日本語で聞きに来る。。
美味しい料理と莫大な量でお腹一杯。。幸せ。。(笑)

次へ続く。。 目次へ